平成20年8月5日、ビッグパレットふくしまにおいて平成20年度定期総会が開催されました。
木村会長の「事務職員を取り巻く現状は厳しいが、期待も大きい。今すぐ行動を!」という力強いあいさつと、三瓶大会実行委員長の「東北のふるさとの心を伝える実行委員会」という柔らかな言葉から始まりました。
その後、功労者表彰が行われ、長年の全事研への功労に対して感謝状が授与されました。(詳しくは3頁をご覧ください。)
続いて熊谷謙蔵(愛知支部)、相田サダ子(福島支部)、安永政次(福岡支部)議長の進行で議事に入りました。
「第1号議案・平成19年度事業報告」、「第2号議案・平成19年度決算報告及び監査報告」は承認されました。
「第3号議案・平成20年度会長、副会長及び監査の選出」については、役員選考委員会より次の方々が推薦され、承認されました。
会 長 |
木村 信哉 |
兵庫支部 |
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副会長 |
檜山 幸子 |
栃木支部 |
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副会長 |
足立 慎一 |
福岡支部 |
副会長 |
金井 洋子 |
新潟支部 |
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副会長 |
吉積 秀人 |
徳島支部 |
副会長 |
小林 敦志 |
神奈川支部 |
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監 査 |
桑原 伸良 |
福島支部 |
副会長 |
河合 康満 |
岐阜支部 |
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監 査 |
野口 裕史 |
福岡支部 |
「第4号議案・常任理事の承認」については、会長より、次の方々が指名され、承認されました。
総務部長 |
荻野 恵美 |
埼玉支部 |
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組織部長 |
池田愼太郎 |
神奈川支部 |
財務部長 |
生方 純夫 |
群馬支部 |
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研究部長 |
風岡 治 |
愛知支部 |
渉外部長 |
萩元 正一 |
栃木支部 |
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研修部長 |
鳥本 安博 |
兵庫支部 |
広報部長 |
大沼 隆雄 |
埼玉支部 |
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調査部長 |
白井 賢司 |
愛知支部 |
「第5号議案・平成20年度事業計画(案)」については、今年度からグランドデザインが実行に向けてスタートするため、活動の柱に「学校事務のグランドデザイン実行策に基づく事業に取り組みます。」という項目が加わりました。また、重点努力事項がそれに合わせたものになりました。
<本年度の重点努力事項> |
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1 学校の裁量権拡大と学校財務制度に関する調査研究の推進
2 地区学校事務室の機能や事務長制導入における職制、機能、役割の明確化
3 学校財務の統括者として必要な力量を身につけるための研修の推進
4 教育予算に関する調査研究の推進
5 情報の共有化とデータベース化の推進
6 組織の拡充、財政の確立
7 広報活動の推進 |
事業計画について、次の2点の質問がありました。
(1) 事務長制について
「いつ頃、どの範囲で実現するのか。」という質問があり、「遠くない将来、すべての学校ではなく、大規模校や共同実施組織に置かれるのではないか。」と回答がありました。
(2) 地区学校事務室について
「地区学校事務室とは何か。学校から離れなければいけないのか。」という質問が出され、「今大会で報告されるグランドデザイン策定の過程でできた言葉である。共同実施組織の中で、さらに地域関係機関との連携を図る上での機能として位置づけたものである。全体研究会で詳しく聞いてほしい。」と説明がありました。
このように、活発に論議され、承認されました。
引き続いて「第6号議案・平成20年度予算(案)」については、全事研セミナーの今年度会費が2,500円で計画していることに対して、「参加者が減少するのではないか。変更する理由を示してほしい。」という質問があり、「会場の確保に大変苦労している。また、会場使用料や機材レンタル料に支出がかさむため、厳しい状況である。」と追加説明がありました。
予算案は承認され、議事一切が終了しました。
議事終了後、岡崎研究部長より平成22年度徳島大会の年次別課題「地域連携の在り方と学校事務組織」の設定理由について報告されました。
グランドデザインについては、檜山副会長より説明がありました。その中で、「グランドデザインは学校事務職員の生き残り策の1つである。」「裁量予算制度を使いこなす受け皿がない。学校事務職員の姿が周囲に見えるよう、実践と実績で示さなければならない。」「これまでの10年、学校事務職員は変わってきたのだろうか。日々の仕事に追われ、学校事務職員の置かれている危機的状況から目をそらしてはいないだろうか。財務運営をどのようにしていくかは、どの学校でも重要である。生き残るために実践に移すことが迫られている。」など、緊迫感が伝わってくる話でした。
最後に実務報告会が行われ、京都市教育委員会調査課 有澤重誠氏より、『保護者負担経費会計システム』についての説明がありました。宇都宮市・千葉市・横浜市・京都市の4市で組織する「全国学校財務開発研究会」が、文部科学省の新教育開発プログラムの指定を受け(平成18~19年度)、全事研との連携のもと、研究開発を進めた取り組みによるものです。内容は、保護者負担経費にかかる会計システムを開発し、教員の事務負担の軽減と、保護者への説明責任を果たして信頼を得ることを目的としているものでした。プレゼンを通して、京都の小・中・高校で実際に使用されているシステムを写してわかりやすく説明してくださいました。
長年にわたり全事研に貢献された12名の方々に対して、8月5日(火)総会の中で功労者表彰が行われました。
この写真は、総会の前に撮影したものです。
表彰受賞者を代表して、加藤善久氏より『会長時代、4年間功労者表彰に携わってきましたが、今、自分が受ける立場になり感慨深いものがあります。私は、「学校の中で子どもたちとどう向き合っていくか。子どもたちが安全・安心でいられるようにどうしていくか。それぞれの職種ができることをして教育に携わっていくことが大切だ」と思っています。私のこの気持ちを支えてくれた皆様に感謝して、挨拶とさせていただきます。』というお言葉をいただきました。
【表彰者名簿】(敬称略)
氏 名 |
支 部 |
所 属 名 |
久 慈 喜 一 |
岩 手 |
二戸市立浄法寺中学校 |
菅 原 道 典 |
宮 城 |
栗原市立栗駒中学校 |
津 田 裕 |
神奈川 |
横浜市立下野谷小学校 |
加 藤 善 久 |
千 葉 |
市川市立新篤小学校 |
廣 田 正 子 |
千 葉 |
四街道市立中央小学校 |
佐 藤 馨 |
千 葉 |
柏市立風皁南部小学校 |
鳩 貝 明 美 |
茨 城 |
つくば市立菅間小学校 |
小山川 幸裕 |
群 馬 |
高崎市立新町第一小学校 |
中 村 輝 |
山 梨 |
甲府市立北中学校 |
鈴 掛 孝 |
静 岡 |
島田市立島田第四小学校 |
是友 美由紀 |
奈 良 |
香芝市立香芝中学校 |
田 原 修 一 |
兵 庫 |
西宮市立今津中学校 |
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演 題 |
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「脳を育む -脳科学からのメッセージ-」 |
講 師 |
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東北大学加齢医学研究所教授
川島隆太(かわしまりゅうた)先生 |
川島先生はヒトの脳活動の仕組み解明と研究、その応用を専門分野とされています。その中でも認知症(痴呆症またはアルツハイマー症)患者の脳機能の回復、高齢者の認知症の予防または脳機能の改善、幼少児の脳機能の発達促進を目的に、産学共同で「脳イメージング」(「脳機能イメージング」または「ブレインイメージング」)理論の研究に取り組んでおられます。毎日あるいは最低で週3日以上、10分から20分ほど継続的に読み・書き・計算を反復学習することによって、認知症患者の脳の再活性化を促し、脳機能の改善、回復を促すというものです。この「『学習療法®』は東北大学・川島隆太教授と公文教育研究会の登録商標」となり、独自の理論を確立された研究者として列せられています。
この理論を一般の人向けにアレンジされたのが、「脳を鍛える大人の計算ドリル」と「脳を鍛える大人の音読ドリル」シリーズの本です。また、最近ではタッチペンを使って楽しく脳の活性化や脳年齢の測定ができるニンテンドーDS用ソフト「脳を鍛える大人のDSトレーニング」(任天堂より発売)750万本(2007年6月現在)を突破する爆発的ヒットをあげたのも川島先生の監修によって行われたものです。(一部、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用)難しい研究分野ですが、私達の身近なところでも、多くの理論実践に取り組まれておられます。今回、非常にお忙しい中での講演ということで、貴重な機会となります。是非、ご静聴ください。
詳しくは、
東北大学加齢医学研究所のホームページをご覧ください。
http://www.idac.tohoku.ac.jp/index.ja.php