大会テーマとそのねらい

「子どもの豊かな育ちを支援する学校事務」
 このテーマは、第36回(平成16年度)から第40回(平成20年度)までの研究大会に向けて、全事研が策定した「第6次研究中期計画」(案)において、全事研が目指す研究テーマとして設定したものです。
 研究中期計画(案)は、「各県・各地域の置かれている事情の違いを越えて、共通する学校事務の未来像として『理想的な学校事務像』をどのように描き、また、それを全国的な共同研究・共同実践を通して、いかに実現することができるのか」を共に考え、研究の積み重ねを図ることをねらいとしています。
 本テーマの設定にあたっては、事務職員だけではなく保護者、地域住民、校長を始めとする学校の職員、教育委員会や文部科学省へのメッセージとして考えました。学校は子どもの発達を助ける場であり、そこに働く一員としての事務職員は、その目的を達成するために有機的に機能を果たすことが求められています。事務職員がその職務を遂行するうえでの目的とする考えは、学校生活の中で子どもの学びの力を含めた成長が確実なものとなるよう支援することです。子どもの生活の場である学校という教育機関に勤務する私たち事務職員が、学校の主役である子どもの「豊かな育ち」を支援することのできる学校事務を展開し、学校経営に欠かすことのできない基幹職員としての位置づけを確固たるものにするには、どのような役割を果たしていくべきかを考えなくてはなりません。全事研では、この研究テーマを全国研究大会のメインテーマとして掲げ、大会の成功を通して事務職員制度の一層の充実発展につなげられるよう大会の企画運営を行なっています。
 さて、昨年度の第39回愛知大会は第6次研究中期計画の4年目にあたり、大会(研究)テーマのもと、サブテーマに「新たなステージ・一歩前へ」を掲げ、「ネットワーク社会における学校経営と学校事務」を特集テーマに、名古屋市で開催しました。学校は保護者や地域の期待に応え、子どもの社会的自立を支え、一人ひとりの多様な能力と生きる力を最大限に引き出していく場であり、保護者や地域の意向を反映し、信頼される活気あふれる場でなければなりません。この新しい時代の学校の実現には、地域社会と協働、共生し、直接向き合う関係を築き、共に教育を創造していく必要があります。自律分権型、地域連携型学校経営へとその役割や機能を高め、拡げていくことが求められている中で、「ネットワーク社会におけるICT化への取組」「情報公開と学校評価への対応」「学校裁量の拡大に伴う新たな学校予算の在り方」など様々な取組を通して、「自律・連携・創造」をキーワードにネットワークを活用し、学校内外をつなぎ拡げ、安定した質の高い学校事務を提供していく事務職員の役割等について研究交流が深められました。
 今夏の第40回福島大会は、40周年記念大会として福島県郡山市で開催します。「子どもの豊かな育ち」の必要条件である安全で安心な学校づくりに貢献する学校事務、地域や保護者から信頼される学校づくりを主体的に推進していくトータルプロデューサーを目指して、そしてこの40周年記念大会を契機に新たな時代を創造する学校事務へと飛躍することを願って
あん全としん頼、あんしんを学校事務から−
 をサブテーマに掲げました。東北地区と福島県公立小中学校事務研究会の全面的な協力をいただき、大会の成功に向けて準備にあたってきました。特集テーマ「危機管理と情報管理、学校事務」のもと、40周年記念大会のために用意した11の分科会と演習講座、そして各支部の協力をいただきながら取り組んできた「学校事務のグランドデザイン策定事業」報告から、これからの事務職員が担うべき学校のトータルプロデューサーとしての役割を全参加者で確認し、自らを高めるための方策を語り合いたいと思います。

40周年記念事業 学校事務のグランドデザイン策定事業報告(大会1日目)

 学校事務の中・長期的な全体計画として「全事研ビジョン」を策定して10年が経過しました。全事研では、この全事研ビジョンを見直すとともに、新しい時代に対応した学校事務のグランドデザインの策定を各支部の協力を得て進めてきました。新しい時代の義務教育における学校事務、そして事務職員の将来構想や長期的な全体計画を描き、それを実現していくための方策を示すことをねらいとしています。
 40周年記念事業として取り組んできた「学校事務のグランドデザイン」の策定内容を報告させていただき、学校事務の在り方、事務職員の将来展望を全事研としてどう描こうとしたか、何を目指しているのか。その全容を明らかにします。

分科会テーマと概要 (大会2日目)

 大会2日目の全日を分科会に充てています。第6次の研究中期計画期間の最終回となる今大会では記念大会にふさわしく、東北地区各支部に加えて全国各地区からの分科会発表が実現しました。まさに「全事研オールスターズ」といえる布陣で、様々な取組が展開されます。

■ 本部研究分科会

 本部研究部を中心に進めてきた、特集テーマ(年次別課題)に基づく継続的な研究の提案発表を行います。子どもたちが、様々な危機と向き合っている現状を踏まえたうえで、学校の安全教育、安全管理、危機管理の実態やあるべき姿を検討したいと思います。
 いつの時代にも学校は子どもたちや地域にとって安全安心で、魅力あふれるものでなければなりません。そのために今後も引き続き、学校は信頼性を高め、ますます開かれていくとともに、地域づくりと学校づくりのための運営組織の充実、多忙化を極める学校の事務処理体制の整備など組織力を高め、組織マネジメントを確立することが大切です。
 本研究では、このような状況や国内外における危機管理の実態、各校の取組状況などを踏まえ、教育目標達成のため学校経営ビジョンを実現し、子どもたちの育ちや学びが豊かなものとなるよう学校事務を担い、学校教育を推進していく事務職員の役割や地域連携の推進、学校や地域全体を見渡して「学校内外の情報」をマネジメントし、「組織的、戦略的な学校事務の展開」を通して危機管理に「総合力」を発揮していく事務職員の姿を描きたいと思います。
本部研究分科会
(全事研)
新しい時代の学校事務の展開と事務職員
−第6次研究中期計画のまとめと今後の展開−
1 研究テーマ設定の理由
 第6次研究中期計画のまとめの年として、初年度提案の「子どもの豊かな育ちを支援する学校事務」像の実現がどれだけ図られているのか、年次別課題から「学校の危機管理」を取り上げ検証を行います。新しい時代に相応しい学校経営や学校事務、求められる事務職員像を念頭にテーマを設定しました。
2 提案発表の骨子
 学校のトータルプロデューサーとして、自他共に認められる存在になりうるのか正念場です。子どもの豊かな育ちを支援するため、学校の総合力を発揮していくことが大切です。学校事務に責任を持ち、統括し、地域との協働を視野に入れ、学校事務を推進する事務職員の役割等について提案します。
3 分科会運営の形態
 提案方法を工夫し、可能な限り会場の参加者との意見交換等、対話を重視した運営を計画しています。提案はプレゼンテーションを利用し、適宜グループ討議を取り入れながら進行します。提案内容を受け、助言者、参加者と共に研究協議を行い、テーマを深めていきたいと思います。
4 分科会討議の柱
討議の柱1 学校の危機管理を通して3つの事務職員像の到達度を考える
討議の柱2 新しい時代に相応しい学校のトータルプロデューサーとしての事務職員の役割を考える
5 参加者へのお願い
 子どもの豊かな育ちを支援することについて、ご自分の考え、実践など積極的な発言を期待します。

■ 第1〜10分科会

 40周年記念大会として開催地区である東北地区から岩手支部、宮城支部及び山形・秋田・青森・福島の4支部連合の3つの分科会、そして関東(栃木支部)、北越(新潟支部)、東海(東海事研)、近畿(近事研)、中国(広島支部)、四国(徳島支部)、九州(宮崎支部)の7地区に分科会を担当していただきます。各分科会では、事務職員の力量と組織的な学校事務の在り方、学校事務及び事務職員の在り方と事務研の役割、行政や地域と連携した「情報管理」「危機管理」の取組み、「提案型事務職員」の実践報告、情報管理を通した危機管理への関わり、環境整備による危機管理の在り方の実践、学校管理運営規則等の改正から考える事務職員の存在意義、支部版グランドデザインの取組み、カリキュラム経営と学校経営システムの統合化研究、共同実施による事務処理体制や学校財務における事務職員の役割等について研究討議されます。
 第1分科会 
(栃木)
響け!学校事務のハーモニー♪
−奏でよう♪未来予想譜 とちぎの学校事務コンチェルト−
1 研究テーマ設定の理由
 教育改革も大きな節目を迎え、私たち学校事務職員も子どもの豊かな育ちを支援するため、職としての質を高め、組織的な学校事務を行うことで、特色ある学校づくりに貢献しなければなりません。
 単音から和音へ、そして旋律へ。音楽にたとえ、調和と協調を図りながら学校事務の進化する姿をイメージし、テーマを設定しました。
2 提案発表の骨子
 学校を取り巻く環境が大きく変化する中、新たな学校事務の在り方も問われています。栃木の現状をひもとき、私たち一人ひとりが学校の核となる業務を担えるよう身に付けるべき力量と、組織的に行う学校事務の必要性とその有効性について考察し「とちぎの学校事務」の方向性について提案したいと思います。
3 分科会運営の形態
 プレゼンテーションを利用した提案発表の後、参加者の皆様と共に積極的な意見交換、情報交換を行い、討議を進めていきます。
4 分科会討議の柱
 (1)学校事務の展開とこれからの学校事務職員に求められる力量について
 (2)今後の組織的な学校事務の在り方について
5 参加者へのお願い
 討議に積極的に参加していただくと共に、参加者の皆様の学校における実践について御紹介ください。
 第2分科会 
(東海)
「東海事務研からの発信!」支援から実現へ
−子どもたちを、みんなを、笑顔にする学校事務−
1 研究テーマ設定の理由
 東海地区公立小中学校事務研究会(以下東海事務研)は、本年度、全事研同様設立40周年を迎えます。東海事務研は、「支援」から「実現」へ一歩踏み出していくために研究を進めています。4県は、それぞれ研究テーマやその手だては違っていても、子どもの豊かな育ちの実現をめざしているのです。この豊かな育ちの実現を象徴するものは、子どもの笑顔だと考えました。子どもが生き生きと輝く笑顔になるためには、教職員・保護者・地域そして私たち自身も笑顔であること。そして実現するのは私たち事務職員の役割でもあるとの思いを念頭にテーマを設定しました。
2 提案発表の骨子
 (1)岐阜、静岡、愛知、三重の研究推進の現状報告と課題
 (2)今後の学校事務及び学校事務職員の在り方と、東海事務研という組織のもつ役割を考える。
3 分科会運営の形態
 午前:提案者より各県の研究内容についての概要報告及び東海事務研としてのまとめ
 午後:パネルディスカッション並びに研究協議を予定しています。
4 分科会討議の柱
 (1)4県の研究について
 (2)東海事務研のもつ役割
 第3分科会 
(新潟)
「情報の共有と連携による組織的な学校事務の推進」
1 研究テーマ設定の理由
 未来を担う子どもたちの豊かな育ちを支援するため、学校事務分野において「情報管理」「危機管理」とどのように向き合っていったら良いのでしょうか。学校や地域においても、子どもたちが安心して学べる環境を整えることが重要になってきています。私たち事務職員と行政・地域が連携して、組織的に取り組んできた情報管理・危機管理について考えてみました。
2 提案発表の骨子
 上越支部では、よりよい教育活動を支援する学校事務・教育行政業務を組織的に推進するため、私たち事務職員にできることは何かを考えました。
 「教育支援システム」「文書管理システム」「預り金システム」「上越市個人情報取扱いハンドブック」の作成と定着に向けての取り組みを全国の仲間の皆さんに発信します。
3 分科会運営の形態
 レクチャー・ディスカッション
4 分科会討議の柱
 (1)学校における情報セキュリティはどうあるべきか
 (2)今後期待される情報管理・危機管理と事務職員の果たす役割
5 参加者へのお願い
 事務職員は、情報管理の実務者・情報管理者・情報管理の職場リーダー(研修)であるための役割を皆さんと一緒に考えましょう。
 第4分科会 
(近畿)
私にもできる! 自己改革のススメ
−提案型事務職員への道も一歩から−
1 研究テーマ設定の理由
 『提案型事務職員』、『学校経営(運営)参画』って?
 私たち事務職員が、今後めざす方向としてよく語られる言葉ですが、実際にはどういうことなのか?
 近事研調査研究部では、部員自らがそれぞれの学校で、試行錯誤の実践を通して、『提案型事務職員』、『学校経営(運営)参画』がどのようなことなのか、自分にもできるのかを実体験する取り組みを重ねてきました。
2 提案発表の骨子
 「スクールガイド」の提案や「学校事務経営案」の作成を軸に、様々な障壁を乗り越えながらも自己改革の楽しさにめざめた部員たち。自分が変わることで周りも変わり、そして事務職員に対する見方も変わるという経験を、活き活きとした実践事例を中心に報告し、学校経営(運営)参画に向けた今後の事務職員の在り方について考えていきたいと思います。
3 分科会運営の形態
 提案者による実践報告、パネルディスカッション、及び助言者によるシンポジウムで、個々の意識改革から提案型事務職員への道筋についての提案・検証を行います。
4 分科会討議の柱
 (1)意識改革の必要性について
 (2)学校経営(運営)参画に向けた具体的な取り組み
 第5分科会 
(広島)
情報管理で備えあれば憂いなし
−情報AMI(網)GO 学校を危機から救うんじゃ!!−
1 研究テーマ設定の理由
 これからの学校事務職員の在り方を研究していく中で、事務業務拡大の可能性や、組織の中での役割を果たし組織を有機的に動かすために、私たち学校事務職員は、情報の管理要員として位置づくべきであると考察しました。情報を点から線へ、線から面へとつなげられる位置にいる事務職員が、あふれる情報から必要なものをすくい取り、タイムリーな情報発信をしていくことで、学校の安心・安全の質は高まると考えます。
2 提案発表の骨子
 危機の発生時には正確な情報把握と整理、伝達が被害を最小限に抑えます。事後対応においては適切な情報発信が二次的なダメージを防ぎます。平常時には情報収集とコンプライアンスを働かせた情報共有が危機を回避する一番有効な手立てとなります。学校にある危機を認識し、数あるマニュアルの中から情報の流れを意識した基本行動に従い冷静に対処できる組織の危機管理機能を高めていく事務職員像を考えます。
3 分科会運営の形態
 提案発表の骨子に沿って発表した後、参加者とともに意見交換、情報交換を行い、討議を進めていきます。
4 分科会討議の柱
 (1)危機管理体制の中で、事務職員はどのような情報管理をするべきか
 (2)学校のコンプライアンスと事務職員との関わり
5 参加者へのお願い
 『事務職員の危機管理への関わり方』について積極的な発言をお願いします。
 第6分科会 
(徳島)
環境整備による危機管理
学校のあるべき姿を求めて −プロジェクトfの挑戦−
1 研究テーマ設定の理由
 徳島県では長期計画を「学校事務グランドデザイン21」と題して学校事務の理想像を描き、その完成に向けて研究に取り組んでいます。グランドデザインを描く上で、事務職員の重要な職務のひとつとして「危機管理」があげられます。危機管理においては、学校環境を整備することによって、多くの危機が回避され、また被害を少なくすることができると想定しテーマを設定しました。
2 提案発表の骨子
 学校事務の理想像は学校の理想像があってはじめて描くことができます。児童生徒が安全で安心できる環境で、よく学び立派に成長させることが学校の最大の目的であるととらえ、「学校事務グランドデザイン21」を推し進めています。その理念にたって事務職員一人一人が意識改革をし、行動を起こすにはどのようにしたらよいか。具体的な取り組みとして環境整備による危機管理の在り方について実践をもとに提案します。
3 分科会運営の形態
 (1)プロローグ
 (2)提案発表I・II
 (3)研究討議I・II(ワークショップ予定)
 (4)エピローグ
4 分科会討議の柱
 (1)グランドデザイン21について
 (2)危機管理について
5 参加者へのお願い
 参加される皆さんが「元気」を持って帰れるような分科会にしたいと思います。活発な討議ができますようご協力ください。なお、「県・事・研とくしま」では、研究の経過を「プロジェクトf通信」として公開していますのでぜひご覧ください。
 第7分科会 
(宮崎)
「宮崎は今パートIII」
−学校管理運営規則等の改正をとおして、これからの学校事務職員の存在意義を考える−
1 研究テーマ設定の理由
 総務系のリストラ、外注化が当然となる中、学校事務職員が「現場」で「存在」し続ける意味は何なのか? 宮崎の複数の市町村で、学校事務職員が中心となって行われた学校管理運営規則等の改正を切り口に、考えてみたいと思います。
2 提案発表の骨子
 宮事研による諸規定整備研究の具現化である市町村の学校管理運営規則改正に、学校事務職員がどのように関わっていったのかを中心に紹介すると共に、平成18年より宮事研の研究テーマとなっている「学校力を高める事務経営の推進」、更には地方教育行政への参画へと、どう発展させていくかを考察します。
3 分科会運営の形態
 提案発表の骨子に沿って発表した後、参加者とともに意見交換、情報交換を行いながら討議を進めていきます。
4 分科会討議の柱
 (1)職の確立と事務処理規程
 (2)学校力を高める学校管理運営規則等の改正
 (3)学校事務職員の存在意義
5 参加者へのお願い
 (1)自校に関連する学校管理運営規則に、改めて目を通しておいてください。
 (2)討議を活発にするため、学校組織、地方教育行政への積極的な参画の事例を紹介してください。
 第8分科会 
(岩手)
希望ゆめをカタチに −希望王国いわて実現のために−」
−いわてのグランドデザイン、いわての取り組みから−
1 研究テーマ設定の理由
 岩手県事務研では新しい時代に堪え得る学校事務の在り方について、「これからの学校事務の構築はどうあればよいか」としてまとめました。これを基に、めざす学校事務職員像を具現するためにはどのように取り組めばよいかを模索しています。これからの教育・学校をどのようにとらえ、どのような「これからの学校事務」を実践していくかを検討し、岩手版学校事務のグランドデザインをカタチにしようとしています。
2 提案発表の骨子
 「共同実施全県導入までの取組み」と「これからの学校事務」について、岩手の実践をもとに、どのように現在・未来をとらえ、企画・実践していくか、教育改革に学校事務職員としてどのように関わり、どう実現していくか、日本の未来を担う子どもたちのために「学校事務」がどのような役割を果たすことができるかを追求します。
3 分科会運営の形態
 基調となる研究提案、お二人の助言者から「これからの学校・これからの教育」のミニ講演、助言者といわての学校事務職員の座談会・対談により、「これからの学校事務」の可能性に迫ります。
4 分科会討議の柱
 子どもたち一人ひとりの希望ゆめ、保護者・地域の希望ゆめ、市町村や県・国の希望ゆめをどのように具現かたちにするか。
5 参加者へのお願い
 これからの教育、これからの学校、これからの学校事務について大いに語り合いましょう。
 第9分科会 
(宮城)
「子どもの豊かな学びを保証する学校経営システムを求めて」
−カリキュラム経営をサポートする学校予算づくりとは?!システムづくりとは?!−
1 研究テーマ設定の理由
 平成14年度全国大会群馬大会において、校内諸規程について話題提供しました。校内の教職員の行動基準を校内諸規程で表し、教職員が共通の理解と行動をとることにより、事務処理の効率化を図り、ひいては教師と子どもの係わる時間を保障していこうとする試みでした。
 この研究をより具体化するため、カリキュラム経営システムと学校経営システムの統合化を目指して研究を進めてきました。
2 提案発表の骨子
 学校予算のシステム化例や実践校の紹介をとおして、学校運営の改善策を探ります。
 カリキュラム経営と学校経営システムの統合の必要性について理解を深めるとともに、日常の教育活動の財政的裏付けとなる学校予算システムの有効な運用方法について検討します。
3 分科会運営の形態
 レポート発表
4 分科会討議の柱
 (1)カリキュラム経営と学校運営システムの統合化をどう図っていくか。
 (2)学校運営の標準化システムによる事務の効率化をどう図っていくか。  など
5 参加者へのお願い
 自校の取り組みを紹介していただきながら、意見や情報を交換していきたいと考えています。

*今大会発表の参考になる資料等が掲載されています。宮城支部発表資料ページをご覧ください。
 第10分科会 
(東北)
「学校事務の未来像を探る」
−山形・秋田・青森・福島からの情報発信−
1 研究テーマ設定の理由
 東北地区公立小中学校事務研究大会の第1分科会は、長年にわたり、各県の研究実践の交流の場として設定されてきました。今大会は、第17回東北地区公立小中学校事務研究大会も兼ねていることから、これまでの経緯を踏まえ、東北地区公立小中学校事務職員研究会が担当する一つの分科会として設定しました。
 山形・秋田・青森・福島の研究実践から学校事務の現状と課題を確認し、学校事務の未来像と学校事務職員のあるべき姿を探っていきたいと考えます。
2 提案発表のテーマ
 (1)山形県「山形県における共同実施」−それぞれの取り組み、そして気づきから−
 (2)秋田県「時代にこたえる学校事務を求めて」−事務室の機能強化と事務の改善を求めて−
 (3)青森県「私たちの職務とは」−標準的職務一覧表の策定−
 (4)福島県「子どもの学びを支援する学校財務を求めて」
          −学校に居るからこそできる学校予算運営の実践を通して−
3 分科会運営の形態
 各県の提案発表後、参加者との意見・情報交換を行い、講師からの意見も交えて討議を進めていきます。
4 分科会討議の柱
 共同実施(学校間連携)による事務処理体制の整備と教育支援、標準的職務(一覧表)の活用と効果や学校財務における学校事務職員の果たすべき役割について話し合います。
 <詳しくはこちらをご覧ください。>

■ 演習講座

 本部研修部が中心に運営するこの講座は、本部の重点努力事項の一つとして取り組んでいる「学校組織マネジメント研修の推進」のための1事業として実施します。3回目となる今回も、主に初心者を対象とした講義と演習を行います。演習は1グループ8名程度で実施します。
 演習講座 
(全事研)
「実践しよう! 学校組織マネジメント研修」
−マネジメント能力の向上と持続のために−
1 演習講座設定の理由
 学校全体の組織力をさらに向上させるためには、全職員が学校組織の一員として学校経営に参画することが必要であり、事務職員には、率先して実践することが期待されています。そのため、個々の事務職員の組織マネジメント能力を高めることに加えて、各学校あるいは各地域において、主体的な実践に結びつく体験型演習講座を設定いたしました。また、演習講座は最後の年となりますが、今後につながる内容を加味しています。
2 演習講座の内容
 「組織マネジメント研修」の基本技法、KJ法とSWOT分析を中心に、課題解決のための多角的な考え方・発想法を理解していただくために、今日的課題を題材に設定し演習体験に重点を置いた研修を実施します。
3 演習講座の形態
 (1)全体講義  i 概論  ii 組織マネジメントとこれからの学校事務  iii 学校組織の活性化
 (2)演習     1グループ6〜8人に分かれてのグループ演習
4 参加者へのお願い
 事前に「学校組織マネジメント研修−すべての事務職員のために−(モデル・カリキュラム)」(文部科学省ホームページ)をお読みください。
 さらに、「学校組織マネジメントガイド(事務職員版),学事出版」をあわせてお読みいただくと、より効果的な研修になるものと思います。

大会報告 (大会3日目)

 大会3日間のまとめとして設定します。第6次研究中期計画のまとめを中心に今大会の成果と課題について報告します。また、第7次研究中期計画に向けての研究課題の整理をします。

全体研究会 (大会3日目)

テーマ 「新しい時代を担う組織的、戦略的学校事務の展開に向けて!」
 教育基本法の改正、学校教育法などの教育関連3法の改正から、教育振興基本計画の策定、学校支援地域本部事業の創設、学習指導要領の改訂など、義務教育は新しい時代へ進みはじめています。
 新しい時代に対応していくため、事務職員はこのような学校を取り巻く状況や社会から求められるニーズを的確に把握し、いかに義務教育や学校に貢献すべきかを自ら考え、スピーディーに実行していくことが必要になっています。
 事務職員はこれから何を目指し、どこへ向かおうとしているのか?
 40周年を迎えた全事研が描く「学校事務のグランドデザイン」をどのように実現していけばよいのか?
 今大会の最後を締めくくる全体研究会は、静岡大学教育学部附属教育実践総合センター准教授 藤原文雄氏をお招きしシンポジウム形式で行います。組織的、戦略的学校事務の展開に向けて、これから各支部において取り組んでいただく課題が明確になるよう、全事研本部からの提言を、研究者の意見を交えながら深めたいと考えます。